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代表 渡邊 隼

 この度、日本心臓血管外科学会 Under Forty (U-40) 代表を務めさせて頂く事となりました渡邊 隼と申します。私は現在34歳で、卒後10年目の心臓血管外科専門医修練医です。以前より任意団体であるJAYCS (Japanese Association of Young Cardiac Surgeons) の九州沖縄支部の世話人を務めさせて頂いていた経緯から、U-40の発足に際して九州沖縄支部代表に選出され、先の2013年10月仙台で開催された第1回U-40委員会で全体代表に志願し承認され、現在代表を務めさせて頂いている次第です。

 私自身は心臓血管外科医として修練の真っ只中で有り、全体代表に志願するにあたり、臆する気持ちも有りました。しかしながら、今までの修練を通じて、心臓血管外科医個人の研鑽のみでは救えないと感じる患者様、医師ーメディカルスタッフ間の連携が不良である場面、修練の中で苦悩する同志の姿などに遭遇する機会があり、「いつか心臓血管外科医として習熟したら、日本の心臓+血管外科医療システムに関わるような仕事もできたら」と考えるようになりました。そのような中で今回、学会が若手の意見を取り入れるような試みを企画され、目の前にそのような仕事に携わる機会を与えられました。心臓血管外科医として習熟したとは到底言えず、特別な経歴が有る訳でもありませんが、そのような自分にも出来る事が有ると考え、代表に志願させて頂きました。至らぬ点も多いと存じますが、精一杯務めさせて頂く所存です。何卒宜しくお願い申し上げます。

 さて、U-40は若手医師の学会意思決定参加を主たる目的とし、学会主導で設立された満40歳以下の日本心臓血管外科学会員”全員”を対象とする正式な学会内の組織です。以前の学会意思決定は主に50代以上の医師で構成される理事会、評議会によって成されており、若手医師の意見が直接的に反映される事は難しい状況でした。より直接的に若手の意見を学会運営に反映させるため、U-40は意見を集約し、実際に代表が理事会に出席することで次世代構築に対する提案や意見交換を行っていきます。2013年に日本心臓血管外科学会理事会により構想が開始され、支部代表幹事が公募で選出された後に、2014年2月の第44回日本心臓血管外科学会学術総会内で開催されたU-40発足式で正式に発足いたしました。全国8支部で構成されており、各支部には支部代表および1〜6名の幹事が任命されております。
 私たちU-40はまだまだ心臓外科医としても医療人としても未熟でありますが、最もベッドサイドで患者様やメディカルスタッフと時間を共有する時間も長い世代です。そのような日常臨床を通じて感じる”想い”を集約しフレッシュな意見として学会に届けることが出来る基盤造りに尽力したいと考えております。

 会の発足にあたり僭越ながら支部代表、担当理事を中心として、U-40の内規や活動理念を作成させて頂きました。その中でU-40の主たる価値観を患者、メディカルスタッフ、心臓血管外科医の ”3つの笑顔”とさせて頂きました。本来U-40会員の皆様と検討させていただき、御承認頂いた上で決定すべきものでありますが、会の発足に伴い連絡体制なども不十分な状態でこのような経緯と成りました事をお詫び申し上げます。

 今日の専門医制度や研修制度の改訂の流れのなかで、欧米の医療や研修制度の長所が取り上げられることが多いと感じますが、私個人としましては日本の心臓血管外科領域での治療成績は世界トップクラスであることを考えると、その修練制度に関しても他国に比して大きな問題が有るのかどうかは疑問です。ただ、目の前の患者様に対して、もっと良い医療を提供できたのではないかと感じる場面に遭遇する事は多々有り、個人個人による自己研鑽のみでは改善できない実態が有るのも事実だと考えます。現在の日本特有の患者に寄り添う治療の根幹を崩さず、手術シミュレーターや実地臨床以外におけるトレーニングシステムの発展、専門医制度などのライセンス制度の充実などを通じて、”3つの笑顔”へと繋げて行く事が、自身が心臓血管外科医として成長することに加えた、私個人の目標の一つでもあります。

 最後になりましたが、U-40は会員一人一人のより良い医療を想う気持ちを形にできる可能性があります。私たちU-40の想いが”3つの笑顔”に繋がるように。皆様の御支援、御協力を宜しくお願い申し上げます。

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